女性同士の人間関係でよくある事象

女性同士の人間関係は、往々にして「面倒なもの」という認識になりがちである。例えば、女性は数人でコミュニティを形成することが多い。そのコミュニティ内においては全員が平等であることを求め、少しでも逸脱するとコミュニティからの排斥が起きる。また、感情の赴くままに敵味方を定め、味方に対して尽くす一方で敵とみなした相手には容赦ない攻撃を加える場合もある。往々にしてその「敵」は、価値観の異なる相手であることが多い。コミュニティ内の1人にハイスペックな恋人ができた場合などには、コミュニティ内の上下関係の序列が変化したりすることも起こりうる。コミュニティ内で意見の対立が起きた際も、あからさまに表面化するのではなく、陰口という形で発露されることもあるのだ。

このように人間関係がこじれやすい理由としては、女性特有の価値観が挙げられる。女性は他者からの評価を気にする傾向が強く、それ故他者からの評価を得られる環境を作るために女性同士でコミュニティを作る。そして、そのコミュニティの中で均質化を図り、互いに平等であることを望む。また、女性は男性と比較すると理性や知識よりも感情や感覚を重視する傾向にある。故に、人物評価の尺度が自分の感覚に依存しており、自分から見て相対的に恵まれているか、自分の基準に照らし合わせて異質かどうかを判断する。そして、自分から見て異質と感じた相手は共感が難しく、自分の周囲から排除しようとする。こうして狭いコミュニティの中で人間関係の悪化が発生した場合、同一の意見を持つものでコミュニティを改めて作ろうとする動きが、陰口や逸脱者の排除といった形で表出されるのだ。